プログラム内容

program

<プログラム内容> 本プログラムでは、博物館に収められているいわゆる〈ミュージアム・ピース〉の豊かさを引き出し、〈生きたアート〉として公開していく文化芸術ファシリテーターの育成を目指します。様々な〈ミュージアム・ピース〉を活用したり、また創造や収集したりすることで、地域社会との協奏による芸術実践の試みと基礎研究的な潜在力とを連動させた「リサーチ型ミュージアム」のあり方を探求します。演劇、音楽、美術などばかりではなく、自然科学の領域までカバーして、多様な文化領域のファシリテートに柔軟に対応できる人材育成のプログラムを用意しています。

1年を3つの期間に分けてプログラムを実施します

[第1期]セミナー
全体的な理念、学知を学ぶ座学中心の学習期間
[第2期]各活動
②〜⑦の活動にわかれて参加し、具体的な研修を行う期間
[第3期]展覧会
研修成果を大学博物館において展示する期間

[第1期]セミナー 活動①「記憶の劇場Ⅲ」オープニング講座

7月28日(土)
公共施設やミュージアムの持つ今日的な意義と問題を学び、第2期の各活動の理念を共有します。博物館を活用し、地域社会との協奏による芸術実践の方法について探ります。

[第2期]各活動 活動①セミナー「関西のアートシーンと将来」・博物館オリエンテーション

9月22日(土):セミナー「関西のアートシーンと将来」・博物館オリエンテーション

[第2期]各活動 活動②地域文化の研究による発信・顕彰とメディアリテラシー

橋爪節也

過去2年のテーマ「道頓堀と中之島」「浪花八百八橋」に続き、今年はエコ・ミュージアムの可能性を意識して水都らしい「名所・行楽・観光」をテーマに、大阪の文化と魅力を発信する小冊子をシミュレートします。

[第2期]各活動 活動③自然科学に親しむ・触る・アートする ~身のまわりの鉱物~

上田貴洋、伊藤謙

私たちの身の回りにある“鉱物”の活用をテーマとします。鉱物を手に取りながら、理系の鉱物学的な視点だけでなく、科学、産業そしてアートに活用される鉱物への理解を文系の視点からも深めていきます。

[第2期]各活動 活動④モノローグ・オペラ『新しい時代』上映会の制作

伊東信宏

昨年、三輪眞弘+前田真二郎のモノローグ・オペラ『新しい時代』が初演以来17年ぶりに再演され、大きな反響をよびました。この上演は丁寧に記録され映像となっています。今年度は、受講生の企画により、この作品の上映会を制作します。

[第2期]各活動 活動⑤パフォーミング・ミュージアム Vol.3 「関西新劇」の展示と上演

永田靖、横田洋

この2年間、関西新劇の記録と記憶を上演に結びつけるため、博物館資料の森本薫、劇団くるみ座を扱ってきました。今年度はまとめの意味で関西新劇全体をテーマにして、市内の劇場での上演制作と小規模展示を行います。

[第2期]各活動 活動⑥TELESOPHIAと芸術・文化・生活

山﨑達哉

震災復興における文化活動、芸能と旅(移動)・劇場といった過去2年間の成果に加え、日本のジャズにも着目します。芸術や文化における知やわざが、どのように時空を超えて現代・未来に伝えられているのかを考えます。

[第2期]各活動 活動⑦ドキュメンテーション/アーカイヴ

古後奈緒子

2年間で受講生とともにつくった維新派(2017年12月に解散)『アマハラ』の映像と『nostalgia』台本を囲んで、パフォーミングアーツに関する遺産を、熱とともに渡してゆけるような場をつくります。

[第3期]展覧会 活動①展覧会「記憶の劇場Ⅲ」

平成31年2月26日(火)〜3月9日(土)
3月9日(土):クロージング・シンポジウム
総合的な文化芸術ファシリテーターとしての1年間の活動成果発表の場として、各活動の成果を展示し公開することで、ミュージアムの新しい展示の方法を学びます。
受講生代表者が中心となり、展覧会の企画運営に携わります。

事業実施体制

Organization

  • 主催:大阪大学総合学術博物館
  • 共催:大阪大学文学研究科
  • 連携:
    • あいおいニッセイ同和損保 ザ・フェニックスホール
    • 大阪新美術館建設準備室
    • 公益財団法人 吹田市文化振興事業団 吹田市文化会館(メイシアター)
    • 豊中市都市活力部文化芸術課
    • 能勢淨るりシアター
    • 兵庫県立尼崎青少年創造劇場(ピッコロシアター)
    • 公益財団法人益富地学会館
  • 助成:平成30年度文化庁「大学における文化芸術推進事業」
  • 協力:大阪大学21世紀懐徳堂