2019年01月22日

2/8 活動⑥「TELESOPHIAと芸術・文化・生活」 小澤俊夫講演会

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昔ばなしの時間と距離 〜口承文芸学者 小澤俊夫さんに聞く〜

日時:2019年2月8日(金)18:30〜(約2時間を予定)

会場:大阪大学中之島センター 講義室301(大阪市北区中之島4-3-53)

講師:小澤俊夫(口承文芸学者・小澤昔ばなし研究所所長)

活動⑥「TELESOPHIAと芸術・文化・生活」では、受講生の企画運営による講演会を開催します。
講演会には、口承文芸学者である小澤俊夫さんをお招きして、受講生がお話を伺います。

「昔話を伝えるということは、かならず「語る」という行為になる。十分間なら十分間語る、それが伝えるという行為である。そして、語り終わったら消えてしまう。つまり、語っている時間の間しか昔話は存在しないので、その行為の中でだけ昔話が実在している。」
(小澤俊夫『改訂 昔話とは何か』小澤昔ばなし研究所 2009年)

時間や距離を超えて、何かを伝えるための方法はたくさんあります。伝えるという行為の中でしか存在しない「昔話」は、単なる記憶保存装置でも、道徳や教訓目的のものでもありません。昔話の特性について学びながら「伝える」ということについてあらためて考えてみたいと思います。

参考文献のご提案をいただきました。
マックス・リュティ著、小澤俊夫訳『ヨーロッパの昔話 その形と本質』(2017、岩波書店・岩波文庫)
https://www.iwanami.co.jp/book/b308229.html

小澤俊夫(口承文芸学者・小澤昔ばなし研究所所長)

1930年生まれ。小澤昔ばなし研究所所長。筑波大学名誉教授。

日本女子大学教授、独マールブルク大学客員教授、筑波大学副学長、白百合女子大学教授を歴任。国際口承文芸学会副会長及び日本口承文芸学会会長も務めた。

グリム童話の研究から出発し、マックス・リュティの口承文芸理論を日本に紹介。その後、日本の昔話の分析的研究を行い、昔話全般の研究を進めている。

1992年より全国各地で「昔ばなし大学」を開講、98年には独自の昔話研究と実践のため、「小澤昔ばなし研究所」を設立した。また、99年には季刊誌『子どもと昔話』を刊行し、昔話の研究と語りの現場を結びつけることに努めている。2005年以後は昔話本来の語り口に基づいた昔話集『子どもに贈る昔ばなし』(小澤昔ばなし研究所)シリーズを刊行している。

代表的な著作として『昔話からのメッセージ ろばの子』、『小澤俊夫の昔話講座①入門篇 こんにちは、昔話です』、『グリム童話集200歳-日本昔話との比較』、『改訂 昔話とは何か』、『グリム童話考 復刻版』、『昔話のコスモロジー 復刻版』、『ときを紡ぐ 昔話をもとめて』上下巻、『日本を見つめる』(以上小澤昔ばなし研究所)、『昔話の語法』(福音館書店)、『昔話入門』(ぎょうせい)、『グリム童話の誕生』(朝日新聞社)、『昔ばなし大学ハンドブック』(NPO読書サポート)他。翻訳書としてマックス・リュティ著『ヨーロッパの昔話 その形と本質』(岩波書店)、『完訳グリム童話』(ぎょうせい)他。

2007年に、ヴァルター・カーン財団のヨーロッパ・メルヒェン賞を受賞。2011年にはドイツ・ヘッセン州文化交流功労賞を受賞した。

 

お問い合わせ:kiogekitelesophia2018 [at] gmail.com